ブライダルプランナーの専門学校に入学
高校卒業後、晴れてブライダルプランナーの専門学校に入学したがコロナ禍でオンライン授業、実習もなく不完全燃焼のまま迎えた最終学年の夏、結婚式ができなかったカップルを応募して学内で結婚式をプレゼントする企画を提案してリーダーになる。
メンバーをまとめ全力で取り組んでいたが、当選したカップルの新郎が小学生の時両想いのまま引っ越しで別れた同級生の翔だった。
打ち合わせを重ねる度にお互いの思いはどんどん蘇って行く。
最後の打ち合わせの日、翔が那奈にこらえきれない気持ちを伝えるが那奈は小学校の時から他の人が好きだったとウソをつくが涙が溢れ翔に抱きしめられる。
結婚式当日、最後の挨拶で翔は司会の那奈の手を取り会場を後にし、結婚式は幕を閉じた。
絶対ブライダルプランナーになる!
仙台で生まれ育った高野那奈は小学5年生の時、東京で行われた従妹結婚式の華やかさに心を動かされブライダルの仕事に憧れを持つようになった。
それからは揺るがずにずっとブライダルプランナーを目指してきた。高校卒業後は一直線に東京のブライダル専門学校に進学した。
ところが、運悪く入学と同時に新型コロナが広がり授業はオンライン、実習もなく最後の夏を迎えようとしていた。
完全燃焼できず卒業するわけには行かないと思うなか、コロナ禍で結婚式ができなかったカップルが沢山いることを知り、その人達に結婚式をプレゼントする企画を提案しリーダーになる。
当選したカップルに問題あり!
応募があった夫婦のなかから抽選で1組が選ばれたが、偶然にも小学校の時気になっていたがタイミングを逃し転校して行ってしまった山下翔だった。
那奈は過去を封印するつもりでいたが打ち合わせで顔を合わせる度に翔との過去の記憶が蘇ってきて抑えられなくなっていた。
新婦の山下真由は意見を躊躇なく言うはっきりした性格だ。
自己負担になる料理の打ち合わせの時翔の給料が少ないと愚痴る場面があり、うつむいた翔を見るのがとても辛かった。
切ない告白に涙が止まらない!
式の前日の打ち合わせの日、新婦が仕事で来られず2人きりになりついに告白された。
翔も私と同じ思いで中学校時代を過ごしていたことを知り、喜ぶというよりは強くショックを受けた。
さらには本命の男がいて裏切られていることも告げられそれもショックだった。
そして、別れて一緒になりたいととどめの告白をされた。あり得ない、あってはいけない言葉だった。
強く断ったが、目からは涙が溢れ手足の力が抜けて座り込んでしまった。
後ろから強く抱きしめられてしまい、最後と思いキスに応じてしまった。
結婚式の行方はいかに!
とても式に出られる精神状態じゃなかったが、リーダーであり司会だった那奈は、終始作り笑顔と明るい口調で無事に結婚式は終わろうとしていた。
翔が引っ越してしまい心に空いた穴を埋めてくれたのが、直後に行った従妹の結婚式の体験。
ブライダルプランナーを目指すことで翔の存在を消そうとしていた、そして消えようとしていた。
会場に響く拍手、最後に新郎が専門学校側にお礼を言って式が終わるところだった。
那奈は、自分の夢が実現したと確信した瞬間、翔がマイクを天井に向かって高く投げ、会場が騒然となった。
それと同時に翔は那奈の手を強く握り、2人は同じ方向に走り出した。
そこから、翔と那奈の新しい映画のストーリーがスタートしたのだった。
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